【映画ネタバレ感想】マザー!
作品情報
原題:Mother!
製作年:2017年
製作国:アメリカ
監督:ダーレン・アロノフスキー
あらすじ:郊外の一軒家に暮らす一組の夫婦のもとに、ある夜、不審な訪問者が現れたことから、夫婦の穏やかな生活は一変。翌日以降も次々と謎の訪問者が現れるが、夫は招かれざる客たちを拒む素振りも見せず、受け入れていく。そんな夫の行動に妻は不安と恐怖を募らせていき、やがてエスカレートしていく訪問者たちの行動によって事件が相次ぐ。そんな中でも妊娠し、やがて出産して母親になった妻だったが、そんな彼女を想像もしない出来事が待ち受ける。(以上、映画.comより)
ネタバレ感想
ダーレン・アロノフスキー監督で観た映画は、「π」、「レスラー」、「ブラックスワン」で、今回で4作目。日本公開が中止したり、シネマスコアでF評価を獲得したりといろいろと曰く付きの映画です。ですが、個人的にはすごく楽しめた作品でした。
オープニングからの屋敷での主人公の暮らしぶりが、Netfixオリジナル映画「呪われし家に咲く一輪の花」や「私はゴースト」を連想しながら見ていました。ホラー映画の雰囲気がビンビン伝わってきます。それなのに、主人公はノーブラですごく気になります。
中盤からの夫が連れてきた、男とその妻などの来訪者の傍若無人な振る舞いの理不尽さは、「ファニーゲーム」を連想し嫌な気分に。
後半には殴り合いから撃ち合いとなり爆撃など主人公とともに地獄めぐりをします。全編主人公の女性を近距離に捉えた撮影方法。この撮影のおかげでこのシーンでは緊張感や圧迫感が半端ない。同じような手法でアウシュヴィッツの地獄めぐりをする「サウルの息子」を連想しました。
ラストはオープニングとつながりループ構造になっていますが、ベッドから起こされる女性が主人公と違っていた。旦那は女性をとっかえひっかえしてやり直しているんですね。
レビューとか観ると、これは聖書の内容をなぞっているとか。そう言われればそうかもしれませんが、台所が壊れて水浸し=ノアの箱舟ってのは(笑)
鑑賞後「町山智浩の映画ムダ話」を聞いたのですが、聖書の内容からもう一歩進んだ映画の見方だったので、それに腑に落ちました。旦那 = 神 = ダーレン・アロノフスキー
個人的にマザーといえばこれ